夏蝉の音 ゆれる心
鼓膜の奥 溶け出す青
君の声がした
うだる暑さに目を覚ませば
いつまで寝てるのとコーヒー片手に
飛び跳ねた寝癖のせいだろうな
笑っていた
天気予報が梅雨明け告げて
窓の外から
夏蝉の音 きらり光る
琥珀色の日々が踊る
悲しみが解けてく
皺が増えて もろくなって
そんな日までそばにいてね 君の声がした
9回裏ほどのドラマもない
些細な幸せが今更恋しい
ただ もう一度 言えないままで
また蝉が鳴く
いつのまにか時が過ぎて
いつのまにか僕を忘れ
思い出になるのかな
そんなことを言うと君は
笑いながら泣いていたな
短い夜のこと
夏蝉の音 ゆれる心
鼓膜の奥 溶けだす青
巻き戻る 二人の過去から
溢れ返る光の粒
触れることはできないけど
部屋を泳いでる
エンドロール流れる夜
さよなら間際の君の声
忘れない
忘れられない恋だったよ
元気でいてね
さよならは言わないからね